砂糖の量に関係なく、形を変えるだけで味覚が変わるかもよ〜な研究
みなさんは、スイーツを思い浮かべる時どんな物を想像するでしょうか。
塩辛い物はどんな形でを想像するでしょうか。
大抵の場合、甘い物は丸まった曲線のある形を。
塩辛い物は、角ばった形を想像しているはずです。
それは世の中の物がそうだから、当たり前じゃないか。と思うかもしれませんが、
では逆に、丸い物を食べた時。
どんな味でしょうか?
一定の形を見たり、食べたりするだけで、味覚を変えてしまう。
今回はそんなお話。
2013年、
イギリスのデイリーミルクチョコレートが、新しく生まれ変わり新発売されました。
このチョコレートは現地では昔から根強い人気で、勿論新発売されたそのチョコレートも発売当初売上を伸ばしました。
しかしその時、売上と一緒にクレームも伸ばす結果となってしまいました。
消費者からの声は以下のとおり
『以前に比べて甘すぎる』
『口の中に残る甘ったるい感じが、強くなった。』
『レシピを変えたに違いない。砂糖を増やしたんだ』
勿論消費者の声は、この会社の耳にも届いていました。
しかし、メーカーはこの問題に対して、
『レシピは変えていない。以前と変わらない内容だ』
と反論しました。
では何を変えて新発売されたのか、
お分かりでしょうが、
そう、形です。
以前のデイリーミルクチョコレートは角ばった形のチョコレートだったのに対して、丸みを帯びた形に変えたのです。
ロンドン大学、カナダのニューファンドランド大学、その他大学でも研究されていますが、
四角い白い皿で食べる時と、
丸い白い皿で食べる時の方が、20%甘く感じられる
という研究結果が出ています。
オックスフォード大学のチャールズ・スペンスも、全く同じ物でも、
角張った形より、丸まった形の方が、甘く感じる。
と言っています。
では、食べる物の形が違うのではなく、見ただけならどうでしょうか。
ある実験では、
被験者に白黒で書かれた図形だけを見せました。
そのグループは星型、三角、四角などの角張った形と、
円や楕円などの、曲線が目立つ形の2つのグループ。
そして、その2グループに図形を見た後に、
ほんの少しだけ糖をいれた水を飲んでもらう。
という実験でした。
実験結果はというと、
丸い形を見たグループは、水の甘みに気づきましたが、
角ばった形のグループは、甘味に全く気づかなかった。
という結果でした。
逆に、
同様な研究で、角ばった形は塩辛い味を強調します。
これは上手く使う事が出来ます。
内容を変えず(足さず)に、味を変化させる事が出来るわけですから。
例えば、カロリーを気にする人は、
甘さを控えめにした物を丸く切って、丸まった皿に置くだけで、脳が実際よりも甘く感じる事が出来ます。
以前
甘さに纏わる研究 - 縁の下のリオ
でも記事にした様に、
大人は甘さに対して、強く反応するほど、摂取が減るので、早く満足感も得られます。
逆に、子供の場合は甘さが強いほど、更に摂取を求めるので、
逆に四角い皿に四角いデザートを乗せて出してあげるだけで、子供の砂糖摂取を減らせるかもしれません。
お店であれば、誰もが甘味を求める商品には丸い食器などを使って写真を撮っても良いし、
ダイエットに適していると謳うデザートには、四角いカットに四角い皿を合わせることで、
消費者に安心感を与える事が出来るかもしれません。
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