うま味 は味はあるのか。どうして美味しく感じるのか。その正体と理屈と実験。
うま味
この言葉が聞き慣れるようになったのはいつからだろう。
今では、タイでもうま味という言葉は、誰でも知っている。
(そのままumamiと呼んでいる)
行き過ぎたタレントなんかは、
『このうま味の元を入れれば、何でも日本の味になりま〜〜す♪』
なんてよくも言うぐらいだ。
さて、ではこのうま味。うま味というくらいだから、味あるだろうか。
答えはどちらとも言える。
このうま味に味はあるのか議論は、過去二転三転しているが、現在1番信頼性の高い考え方は、舌の上では味は無いである。
さて、この話を説明する前に、考えたい。
うま味とは何だろう?
みんなうま味が好きだ。
うま味のある料理は美味しいという理解が広まっている。
ではうま味ってなんだろう。
答えの1つはグルタミン酸ナトリウムだ。
グルタミン酸の塩なのである。
もう一度言おう。
塩なのである。
これでは、うま味とは塩味ということになってしまう。
しかし、うま味とは基本味の1つと現代では言われている。
それではおかしい。
基本味の1つとされる特有の味が無ければ、うま味が他の基本味と被ることは許されない。
ではどうして私達は、うま味(グルタミン酸)が入っている物を、美味しく感じられるのだろう。
先ず、私達が味を1番感じていると思っている部分舌には、グルタミン酸の受容体は無い。
ではどこにあるか、消化管である。
これも過去二転三転した説だが、信頼性の高い実験結果はある。
様々な組み合わせのスープを2つづつ用意し、
それぞれ片方に、うま味(グルタミン酸ナトリウム)を加える。それをそれぞれ、一口づつ飲むグループと、
全て飲み干すグループとに分けた。
この実験で調査している部分は、
このスープをおいしく感じる中で、それは消化管に反応したからなのか、それともグルタミン酸の味に反応したからなのかだ。
味に反応しているのであれぼ、一口だけでもグルタミン酸入りのスープの方が、被験者の多くが美味しく感じる筈であり、
消化管の反応ならば、その逆ということになる。
結果は、
グルタミン酸ナトリウムはスープを美味しくした。
したが、美味しく感じられたのは一皿全部を飲みきったグループだけだった。である。
反対に、一口づつ飲んだグループは、どちらがグルタミン酸入りか違いがわからないほどだった。
これからわかるのは、うま味は確かに私達の食を美味しくしてくれるが、例えばデパートの味見などでうま味を加えたからと言って、売上が伸びるとはいえないということだ。
このうま味は、高たんぱく質の物に多く含まれており、私達人類が狩猟時代から、たんぱく質の多い食材を見つける為に進化した結果なのかもしれない。
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